子どもの頃
工事現場が大好きでした
工事現場を見るとわくわくしていた
ここにはどんな建物が建つんやろか?
この道はどこに続くんやろか?って、
だからガス工事や下水道工事みたいに 工事が終わると元の形に戻る工事はなんだか地味に思えて物足りなかった
母に連れられて都会に出かけると
都会は建設ラッシュ 建設ラッシュ
あちらこちらでビルヂングを建てている
ビルディングやなくてビルヂングの時代
高度成長期だ
ビルヂングが建ち並ぶ街の様子をわくわくして見ていた
ビルヂングが建ち並ぶと街が完成されると思っていた
全ての工事が終わると
街が完成する
わくわく♪
都会の出来上がりだ
あの頃から何十年も経つが
ビルヂングの建設はまだ終わらない
街はまだ完成されていない…
今はわかる
工事は永遠に続くことを
一度完成させたビルヂングを壊してまた新しいビルヂングを建てていることを
でもこれで街が完成されたと、思いたくない
完成を待つ
子どもの心のわくわく感はそう長くは続かないと思うから…
熊。