熊の手

僕、熊のままでいたかったのに…
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ガラッ八 (本名:神田の八五郎)

「親分!て〜へんだ!(大変だ!)て〜へんだ!」


「なんでぇ八!今日も朝っぱらから騒がしい野郎だなぁ〜ったく!」



ガラッ八の八五郎、今日も大江戸神田界隈で起こった事件を 自分の足で銭形平次に伝えに走る〜ぅ。


「て〜へんだ!て〜へんだ!」


伝える相手は平次のみ
(たまにおかみさんが横で聞いていることもありましたが(笑))


そして今日も銭形平次はガラッ八からの情報をもとに

銭を投げ投げ颯爽と事件を解決に導くのであったぁ〜☆彡



ガラッ八にしたら絶対の信頼を寄せている平次親分に事件を伝える事で ガラッ八の中ではもう事件は解決していたのかもしれませんね。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

時は流れて…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


平成



現代ガラッ八は世界を相手に ハイテクノロジーを駆使し 世界中で起こった事件を世界中の平次親分に伝える。。。



電話でメールでテレビ、ラヂオ、で新聞、雑誌、衛星、地上波で、etc、etc…



伝える



伝える



取り憑かれたよーに伝えるガラッ八の八五郎〜!



でも…



問題は…



平次親分は 江戸の時代の神田にしか居らず



もう今では過去の人…



ですから現代のガラッ八が伝える相手は 世界中のガラッ八(笑)。




その世界中のガラッ八がまた世界中のガラッ八に伝えるもんだら事件は大きくなるばかり、一向に解決するはずもなく…。



ガラッ八の「て〜へんだ!」だけが事件と共に世界を駆け巡る始末。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「て〜へんだ!て〜へんだ!親分!て〜へんだ!」



「ったく八、いつまで経っても
てめえは騒がし野郎だぜ!俺はとっくの昔に引退して静かに隠居生活送ってんだからなぁ…」



「いえ!いえ!親分!いつの時代も伝える事があっしの仕事!どんどん事件を伝えなきゃ!伝えなきゃ!伝えなキャ〜〜!」



「てめえが頑張り過ぎるから神田だけの話も今や世界中に広がっちまってるじゃねぇか!
このすっとこどっこい!!」



「…(汗)」



「確かに世間のみな様に事件(真実)を伝えることは て〜せつ(大切)な事かもしんねえよ だがな八よ! よ〜く聞けよ! てめえがしてるこの事は世間様に『て〜へんだ!』だけを伝えて世間を騒がせているだけなんだよ!」



「へぇ…?」




「順次に伝言を伝える伝言ゲームってあるだろう。」


「伝言ゲームなら知ってますぜ、親分。

あっしもガキん頃 乾物屋のおみよちゃん(初恋)とよくやりやしたぜ、親分。」



「八が今している事は その伝言ゲームに似た 感情伝染ゲームなんだよ。」


「感情伝染ゲーム…?」


「そうさぁ 感情伝染ゲームなんだよ おめえの今の事件の伝え方は 心配や不安や怒りだけを伝えてんだよ。」


「あっしがですか?」


「俺が現役の頃は
おめえは俺に事件を伝えるだけで 事件はまだ解決されていなかっても
おめえは“安心”してたろう。」



「へぇ!確かに…。」



「おめえのその“安心”が大切なんだよ

今の時代その“安心”がかけてんだよ…八。」



「へぃ…」



「俺はあの頃のおめえの“安心”にどれだけ助けられたか…(涙)」



「親分!」



「はち!」



「ワン!」



「てめえ!この大切なところで下らねえ笑いを取るんじゃねえよ!この〜!すっとこどっこい(怒)!」



「親分 今、少し笑ったでしょ(笑)」



「うっせえ!てめ〜え!!」




シュ〜!
(−−)/===◎



ビシ!



「いて(/--)/!」


「命中!命中!まだまだ腕は落ちてね〜みたいだぜ
イェ〜イd=(^o^)=b」


「親分ひどいよ〜あっしに銭を投げるなんて(;_;)ひどすぎるよ〜(涙)」



「すまねえ八、昔の癖がついでちまってょ(笑)」



「でも親分、八は久々に親分が銭を投げる姿見れてガチ嬉しかったっす(^.^)」




「はち〜(涙)!」





「ワォ〜〜ン!」




シュ!シュ!シュ〜!
(−−)/===◎〜◎〜◎





ビシ!ビシ!ビシ!




「いて!いて!いて!(/--)/」




「八、ったく話が進まね〜じゃね〜か!」



「へぇ(汗)」



「八、尺てもんがあんだよ
尺ってもんが!」


「尺ですか…(汗)?」


「そろそろ尺も短くなりやがってきた頃
話を急ぐから
しっかりついて来なよ!八!!」



「へぃ!親分!このノリ懐かしいっす!」



「下らねえこと言わずによく聞けよ、八!」



「へぃ!がってんでぇ!親分!」



「人様に事を伝える時にはなぁ“安心”を伝える事が大切なんだよ

いいな八、“安心たよ”決して 心配や不安やましてや怒をなんかを伝えるもんじゃね〜ぞ!」


「心配や不安…?」



「心配や不安や怒りは伝染病と同じよ 直ぐに人様に移っちまう 心配や不安や怒りからは 決して事件は解決しねえからな。」



「それが親分が言われた
感情伝染ゲームなんですね。」



「俺がいくら銭を投げても 事件は解決しねえ 大切なのは“安心”を伝えることよ!」


「でも親分“安心”を伝えるって どーしたら 出来るんですか?

言葉で『安心しなよ』って言うんですか?」



「安心を伝えるのに
おめえの心の底が不安だったら意味はねえ!

言葉よりもなぁ八よ、なによりもおめえが“安心”でいる事が一番大切よ。」


「あっしが“安心でいる”すか…?」


「そーよ八、おめえの“安心”が世界を救うんだよ

事を伝えるベースには“安心”が必要なんだよ。」



「あ、ん、し、ん、…。」



「心の奥の底の底に“安心”をひとつ置いとくんだよ。
不安になったり心配事が起こったらその“安心”を持ち出してくんだよ。」



「あ、ん、し、ん、…持ち出す…?」



「その“安心”が波うった心を平和にしてくれるんだよ

心の平和がゆくゆくは世界の平和に繋がるんだよ…個人の平和から世界の平和へ、なんだよ八…。」



「安心…、心の平和…。」



「その“安心”をベースに人様に真実を伝えるんだよ」



「安心…。真実…。」



「そしてなぁ 八よ、安心…そして心の平和が一旦自分の中に芽生えたら…その時には人様に伝えるよーな事件は消えてなくなってしまうんだよ…」



「消えてなくなる…難しいです…」


「今は“安心の存在”でいるだけでいいよ。」



「へ…ぃ…」







「昔は八の“安心”が俺の…、“心の平和”だった…、八…、おめえと仕事ができて平次は幸せ者だったぜ。。。(涙)」





「親!分!」






「は!ち!」






「ワン!ワン!」






シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ!シュ〜!
(−−)/===〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎〜◎





平成になっても 平次と八の迷コンビはまだまだ続きましたとさ…


おしまい。



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